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高田 昌二
Nuclear Engineering and Design, 233(1-3), p.185 - 195, 2004/10
被引用回数:6 パーセンタイル:40.72(Nuclear Science & Technology)MHTGRの崩壊熱除去用水冷形冷却パネルシステムの高温のガスやスタンドパイプによる構造物温度及び除熱特性への影響を評価するために実験を行った。数値解析コードTHANPACST2の数値解析結果と実験結果とを比較して、圧力容器上部に設置したスタンドパイプの三次元構造をポーラスボディセルにより模擬した数値解析手法及びモデルの検証を行った。実験の結果、スタンドパイプの設置による放射伝熱の減少,高温のヘリウムガスにより過熱される上鏡部における放熱面積の減少によって圧力容器上鏡で温度が上昇することがわかった。数値解析結果は、上鏡頂部で高さとともに上昇する温度分布を適切に評価した。
高田 昌二; 鈴木 邦彦*; 稲垣 嘉之; 数土 幸夫
日本機械学会論文集,B, 65(635), p.303 - 311, 1999/07
圧力容器上鏡部に三次元形状でスタンドパイプが林立する高温ガス炉の受動的崩壊熱除去用水冷形冷却パネルシステムの除熱特性と構造物温度分布を実験により調べた。実験装置は頂部に19本のスタンドパイプを設置し、炉心の崩壊熱を模擬した最大出力100kWの電気ヒータを内蔵した直径1m、高さ3mの圧力容器と容器を囲む冷却パネルで構成する。解析コードTHANPACST2を実験データに適用し、コードの解析手法と新たに提案したスタンドパイプをポーラスボディセルにより模擬した軸対象モデルの妥当性を評価した。圧力容器の最高温度が430C、ヘリウムガス圧力が0.47MPaの条件で、数値解析は圧力容器頂部に最高温度が現れる温度分布を適切に評価し、実験結果と比較して-25,+70Cの差異で評価した。一方、冷却パネル除熱量の数値解析結果は、実験結果に対して4.1%低く評価した。
高田 昌二; 鈴木 邦彦; 稲垣 嘉之; 数土 幸夫
日本機械学会論文集,B, 65(633), p.248 - 254, 1999/05
高温ガス炉の空冷形冷却パネルによる受動的熱除去特性と構造物温度分布を実験により調べた。実験装置は、19本のスタンドパイプを有し、炉心の崩壊熱を模擬した最大出力100kWヒータ内蔵の直径1m、高さ3mの圧力容器と容器を囲む冷却パネルで構成する。軸対象解析コードTHANPACST2を実験結果に適用し、解析手法と解析モデルの妥当性を検証した。圧力容器最高温度514C、ヘリウムガス圧力0.64MPa条件で、数値解析は、圧力容器温度を実験結果に対し-10C、+50Cの差異で比較的よく表すとともに、冷却パネル除熱量を実験値に対し-15.4%の差異で比較的よく評価した。
高田 昌二; 鈴木 邦彦; 稲垣 嘉之; 数土 幸夫
Transactions of the American Nuclear Society, 79, p.160 - 161, 1998/00
高温ガス炉の空冷形冷却パネルシステムによる受動的崩壊熱除去特性と構造物温度分布を実験で調べた。実験装置は、19本のスタンドパイプ、模擬炉心として出力100KWのヒータを内蔵した直径1m、高さ3mの圧力容器と容器を囲む冷却パネルで構成する。システム設計・評価で高い信頼性が要求される過熱ガスの自然対流による圧力容器温度への影響評価のために6分割ヒータの最下段のみ点火した条件と、圧力容器最高温度を514Cまで高めた事故時温度条件の実験結果に、解析コードTHANPACST2を適用し解析手法とモデルの妥当性を検証した。数値解析は、スタンドパイプにより除熱が抑制され、高温のガスの自然対流により過熱される圧力容器頂部の温度を、実験値に対し0~+50Cの差異で比較的よく表し実験値を高く評価する保守性を有した。システム除熱量は、実験値に対し-5.9~-18%の差異で比較的よく表し実験値を低く評価する保守性を有した。
高田 昌二; 椎名 保顕; 稲垣 嘉之; 菱田 誠*; 数土 幸夫
Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 1, p.323 - 332, 1997/00
IAEAの「事故時におけるGCR崩壊熱除去」に関するCRPでは、原研の冷却パネル特性試験装置により取得された7条件の実験データが、高温ガス炉用冷却パネルシステムの冷却性能及び温度分布の設計・評価用コードを検証するためにベンチマーク問題として選択された。試験装置は崩壊熱を模擬した最高出力100kWの電気ヒータを内蔵する直径1m、高さ3mの圧力容器と圧力容器を取り囲む冷却パネルと大気圧の空気を充填した炉室により構成する。数値解析コードTHAN-PACST2の解析手法を解析モデルの妥当性を検証するために二つのベンチマーク問題を解析した。水冷形冷却パネルシステムの圧力容器内ヘリウムガス圧力0.73MPa、圧力容器温度が210Cの条件では、圧力容器温度は実験値に比べ最高-14%、+27%の誤差で評価された。冷却パネル除熱量については実験値に比べ-11.4%低く、放射伝熱量は全入熱量の74.4%であった。
高田 昌二; 鈴木 邦彦; 稲垣 嘉之; 数土 幸夫
日本機械学会論文集,B, 62(600), p.3109 - 3117, 1996/00
高温ガス炉の崩壊熱除去用水冷形冷却パネルシステムを模擬した実験装置により、各構造物の温度分布とシステムの除熱特性を調べた。実験装置は炉心の崩壊熱を模擬する直径1m、高さ3mの圧力容器と圧力容器を取り囲む冷却パネルから構成される。解析コードTHANPACST2を実験結果に適用し、解析手法及びモデルの検証を行った。圧力容器内に0.73MPaのヘリウムガスを充填し圧力容器の最高温度が210Cとなる条件で、圧力容器温度の解析結果は実験結果に対して-29~+39Cの誤差で評価した。冷却パネル除熱量の解析結果は実験結果に対して11.4%低く、放射伝熱の割合は全除熱量の74.4%を占めた。解析結果から、圧力容器を支持するスカート型サポートの上下端に設けた流路を流れる自然対流が圧力容器下鏡を有効に冷却することがわかった。
高田 昌二; 椎名 保顕; 稲垣 嘉之; 菱田 誠; 数土 幸夫
JAERI-Research 95-056, 40 Pages, 1995/08
IAEAの高温ガス炉事故時における崩壊熱除去に関する国際協力研究(CRP-3)に必要なベンチマーク問題について、冷却パネル特性試験装置の詳細と実験データに基づき作成されたベンチマーク問題を報告するとともに、数値解析コード-THANPACST2-により得られた数値解析結果を述べる。崩壊熱除去に関するベンチマーク問題として、圧力容器内真空、ヒータ出力35.27kWの条件及び圧力容器内ヘリウムガス圧力が0.9MPa、ヒータ出力が56.57kWの条件で得られた実測値を用いて、圧力容器表面の温度分布と圧力容器から冷却パネルへの除熱量を計算する。-THANPACST2-による圧力容器表面温度の数値解析は実験値に対して最高+38、-29Cの精度で、また、圧力容器から冷却パネルへの除熱量の数値解析結果はヒータ出力の実験値に対して最高-14.6%の精度で予測が可能であった。
高田 昌二; 鈴木 邦彦; 稲垣 嘉之; 数土 幸夫
JAERI-Research 95-049, 36 Pages, 1995/07
MHTGR用水冷型冷却パネルシステムの除熱特性を調べるために、冷却パネル特性試験により得られた代表的3ケース(圧力容器内真空、ヘリウム0.73MPa、窒素1.1MPa)に、二次元数値解析コード-THAPACST2-を適用し、実験データとの比較により数値解析コードを検証し、水冷型冷却パネルシステムの除熱特性について以下の各項を明らかにした。(1)圧力容器及び冷却パネル外表面の熱放射率0.80を用いた圧力容器温度と冷却パネル除熱量の数値解析結果は0.95の場合と比較して保守的で適切な評価であった。容器温度が最高420Cとなる窒素ガス条件で、容器温度は実験値に対して+72C、-128C、冷却パネル全除熱量はヒータ出力に対して-16.4%の精度で予測可能だった。(2)炉室内空気の自然対流による除熱量が15~30%と冷却パネル全除熱量に対する割合が小さいにも関わらず、容器温度が炉室内空気の自然対流に大きく影響を受ける。
高田 昌二; 鈴木 邦彦; 稲垣 嘉之; 数土 幸夫
Transactions of the American Nuclear Society, 73, p.477 - 478, 1995/00
モジュラー型高温ガス炉の崩壊熱除去用水冷型冷却パネルシステムにおける構造物の温度分布及び除熱特性をシステムを模擬した実験装置により調べた。実験装置は径1m高さ3mの圧力容器に内蔵した最高出力100kWのヒータと圧力容器を囲むように設置した冷却パネルと大気雰囲気の炉室により構成される。本実験で得られた圧力容器内ヘリウムガス0.73MPa、窒素ガス1.1MPa充填の2条件に数値解析コードTHANPACST2を適用し、実験結果との比較からコードの検証を行った。圧力容器温度が最高420Cとなる窒素ガス条件での圧力容器表面温度の解析結果は、実験値に対して最大-72C、+128Cの差であった。冷却パネル除熱量の解析結果は、ヒータ出力の実験値に対して-16.4%の精度で予測が可能であった。炉室内空気の自然対流による除熱量が15~30%と冷却パネル全除熱量に対する割合が小さいにも関わらず、圧力容器温度が炉室内空気の自然対流に大きく影響を受ける。
高田 昌二; 稲垣 嘉之; 宮本 喜晟
動力・エネルギー技術の最前線 : シンポジウム講演論文集 1994, 0, p.317 - 322, 1994/00
MHTGR用冷却パネルシステムを模擬した冷却パネル特性試験装置により、各構造物表面の温度分布と冷却パネルによる除熱特性を調べた。また、冷却パネル特性試験装置により得られた実験結果を用いて検証解析を行った。圧力容器表面温度及び冷却パネルによる除熱量の数値解析結果は実験結果をよく表し、数値解析手法及び数値解析モデルで設定した構造物表面の自然対流熱伝達率、熱放射率及び形態係数等、各種係数の妥当性を確認するとともに、冷却パネルによる全除熱特性に対する放射伝熱量の圧力容器外表面及び冷却パネル表面の熱放射率依存性を明らかにした。
高田 昌二; 稲垣 嘉之; 鈴木 邦彦; 宮本 喜晟; 和田 穂積*; 未森 真知子*
Proc. of the Int. Conf. on Design and Safety of Advanced Nuclear Power Plants, p.P1.2-1 - P1.2-7, 1993/00
冷却パネル特性試験装置を用いて圧力容器等の表面温度分布及び冷却パネルによる除熱特性を調べた。試験装置は、炉心を模擬する電気ヒータ(最高出力100kW、最高温度600C)、それを格納する圧力容器(直径1m、高さ3m)と圧力容器を取り囲む冷却パネルより成る。一方、新たに放射熱伝達を含む2次元熱流動解析コードを開発し、本試験装置により得られた測定データと比較した。圧力容器内を真空の条件で、解析から得られる圧力容器胴部の温度分布は実験結果をよく表すが、上下鏡部で低めになる。そこで、より適切な補正輻射率を用いることにより熱移動量及び圧力容器温度分布を測定データに近づけることができた。一方、ヘリウムガス圧力0.73MPaの条件で、圧力容器温度分布は真空条件とほぼ同じ傾向を示した。圧力容器外表面及びヒーター表面において、測定値を用いたバルクNu数は解析結果とよく一致した。
吉田 浩; 榎枝 幹男; 平田 慎吾*; 怡土 英毅*
JAERI-M 92-070, 45 Pages, 1992/05
国際熱核融合実験炉(ITER)用ブランケットとして我が国は、多層構造ペブル充填型ブランケットの開発を分担している。本ブランケットはLiO層3、Be層9及び冷却材層5から構成されており、ブランケット内の温度分布形成及び除熱は冷却材層の夫々における冷却水流量の制御によつて達成する。従って冷却材ヘッダー部における流量の配分制御は極めて重要な課題となる。標記試験装置はITER工学R&Dの初年度計画に従って製作したものである。装置は、模擬冷却パネル3層(並列)、核発熱率模擬用ヒータ、アフタークーラ、冷却水加圧器、循環ポンプ、冷却水ヘッダー等で構成されている。これにより、ITERブランケット設計条件(温度:100C以下、圧力:1.5MPa)におけるヘッダー部流量配分試験を幅広い条件で行うことが可能である。
秋野 詔夫; 功刀 資彰; 関 昌弘; 椎名 保顕; 岡本 芳三
流れの可視化写真集, p.34 - 35, 1986/00
多目的高温ガス炉の圧力容器を模擬したモデルの周辺の自然対流を可視化観察した結果を記したものである。可視化法は、感温液晶粒子をシリコンオイル中に懸濁させるものであり、温度場と流れ場を同時に知ることができる。圧力容器の上方に設置される冷却パネルの距離によって、項部の流れは強い影響を受け、対応して冷却パネルの伝熱条件が大きな変化をすることが予想された。